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2025/02/28

ストレッチをしても効果を感じない方へ

ストレッチをしても効果を感じない場合、いくつかの原因が考えられます。

1. ストレッチの種類とタイミング

静的ストレッチ(筋肉を一定の位置で伸ばし続ける)は、筋肉の柔軟性を改善するには効果的ですが、動的ストレッチ(体を動かしながら筋肉を伸ばす)は、運動前に行うことで、筋肉や関節を活性化し、運動のパフォーマンス向上に寄与します。

動的ストレッチが最も有効的だという研究もあります。

• 運動前後でストレッチを使い分けることが重要です。

特に運動前には動的ストレッチをおすすめします。

2. 筋肉の過緊張:

• ストレッチを行っても筋肉が過度に緊張している場合、効果を感じにくいことがあります。これは筋肉の「筋緊張」や「筋肉のアンバランス」に起因することが多いため、緊張をほぐすために、深呼吸やリラックスを意識したストレッチが有効です。

3. 筋肉の柔軟性の限界:

• ある程度の柔軟性には限界があり、遺伝的要素も関係します。無理にストレッチを行いすぎると、筋肉や関節を傷つけることもあります。自分の体の限界を認識し、無理なく行うことが重要です。

4. 筋肉の強化とバランス:

• ストレッチだけでなく、ウエイトトレーニングや筋肉のバランスを取る運動(例えば、コアトレーニングや体幹トレーニング)を併用することで、ストレッチの効果を高めることができます。筋肉のアンバランスを解消することで、柔軟性や運動パフォーマンスの向上が期待できます。

5. 姿勢の改善:

• 日常的な姿勢が悪い場合、特に前かがみや座りっぱなしの姿勢が続くと、筋肉が縮んで硬くなります。姿勢の改善や定期的な休憩を取り入れることが、ストレッチ効果を感じやすくします。


単純に柔軟性を高めるために最も重要なのは「サルコメア」です。

サルコメアと柔軟性の関係性について

サルコメア(筋節)は筋肉の最小構造単位であり、アクチンとミオシンというタンパク質が相互作用することで筋収縮が生じます。ストレッチにおいて、サルコメアの構造や動的変化が柔軟性に大きく関与します。以下の点から、サルコメアと柔軟性の関係性を解説します。


1. サルコメアの数と筋の長さ

筋肉は、長期間にわたるストレッチに適応し、サルコメアの数を増減させることが知られています。この適応によって筋肉の長さが変化し、柔軟性が向上します。

持続的なストレッチ(例えばヨガやピラティス)を行うと、筋繊維の末端(Zライン付近)にサルコメアが追加され、筋の伸長能力が増します。

短縮位での固定(例えばギプスや長時間の座位姿勢)では、サルコメアが減少し、筋が短縮しやすくなります。


2. サルコメアの配列と筋の粘弾性

柔軟性には筋の粘弾性(粘性+弾性)が関係し、これはサルコメアの並び方にも影響されます。

並列配列が増加 → 筋肥大が起こるが、柔軟性は低下しやすい

直列配列が増加 → 筋が長くなり、柔軟性が向上する

ストレッチによって直列サルコメア数が増えると、筋はより伸びやすくなり、関節可動域(ROM)が拡大します。


3. サルコメアと伸張反射(ストレッチングの種類による影響)

サルコメアの長さや配列は、ストレッチの種類によって異なる影響を受けます。

静的ストレッチ(スタティックストレッチ)

• 持続的に筋を伸ばすことで、サルコメアの直列配列が増え、柔軟性が向上

• 伸張反射(筋紡錘の反応)が抑制され、筋が緩みやすくなる

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)

• 一時的なサルコメアの伸長を引き起こし、関節可動域を即時的に向上

• しかし、長期的なサルコメア数の変化は少ない

PNFストレッチ(固有受容性神経筋促通法)

• サルコメアの伸長と同時に筋の神経調節を変化させ、柔軟性を大きく向上


結論:ストレッチによるサルコメア変化と柔軟性向上

• 長期的なストレッチによりサルコメアの直列数が増加し、柔軟性が向上

静的ストレッチは最もサルコメアの増加を促進し、持続的な柔軟性向上に寄与

• 適切なストレッチを行うことで、伸張反射を抑えつつ安全にサルコメアを変化させることが可能

つまり、柔軟性を向上させるためには、サルコメアの適応を考慮しながら、適切なストレッチを継続することが重要です。

継続ですから現在の柔軟性が低い人ほど長期的に考えないと怪我をします。

気長に3年〜5年、地味ですがサルコメアを増やすのは時間がかかるのです。

継続は力なり。
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