エコーを使用していると、トリガーポイント療法の欠点が見えてきます。
トリガーポイント療法は素晴らしい治療で、現在でも当院ではトリガーポイント療法の理論に基づいて施術しています。
ですから、欠点といっても他の治療の欠点に比べればを大した欠点ではありません。
ではどんな欠点なのでしょう。
それは触診できない深い筋肉に刺鍼する際には、ランドマークとなると骨や勉強会で学んだ知識を指標に鍼を操作します。
エコー使用前から疑問がありました。
いくつかあるのですが代表2例を。
[大腰筋・腓腹筋起始部への刺鍼方法]
中でもこの2つは疑問でした。
本当に当たってるの??
大腰筋を狙う際には、上下の腰椎肋骨突起間に鍼を入れていくと学びました。
私はそのように大腰筋を狙ったことはありません。
上位の大腰筋を狙う際には肋骨突起間は意識しますが、やや外側から内側方向に鍼を進めなければ大腰筋には当たらないと考えていました。
エコーを導入し、それが確信になりました。
第3第4腰椎の高さの大腰筋は思ったよりも浅い部位にあったのは想定外でしたが。
いずれにしろ2寸以上の長い鍼が必須になります。
深さには個体差もあり、やはりエコーで観察しないと確実に当たったとは言えません。
腓腹筋でも、「ここをこうすると神経を引っ掛ける可能性があるからこうする」といったようなことを学びました。
が、そこに神経はありません。
ブログ書きながら思い出しましたが、腰方形筋の刺鍼方法なんかは勉強会でしかやっていません。
明らかにおかしい刺し方なので。
とは言え、あの勉強会がなければ今の自分はありません。
感謝をしつつ訂正するべきところはきちっとやらなければいけません。
鍼灸師向けの内容となってしまいました。
これからエコーは普及していくと思います。
ですが、鍼灸師デビュー3年くらいはエコーは使わない方がいいと考えています。
なぜならエコー無しでもほとんどの症状は治せてしまうからです。
エコーが故障したり、往診を依頼されたり、エコーが使えない環境になったときに無力になります。
運動器系の勉強が弱い養成学校ではなおさらです。
知識がない状況でエコーを使っても意味がありません。
まずは運動器をしっかり勉強し、どこが悪いかを判断する力が必要です。
私もエコーについてはまだまだ発展途上です。
少しずつですが勉強してまいります。
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