大殿筋が原因となる腰痛について
腰痛を訴えて来院される患者様の中には、実際には腰そのものではなく、大殿筋の筋緊張やトリガーポイントが原因で痛みを感じているケースがあります。
厳密にはこれは「腰痛」ではなく殿部痛に分類されるものですが、患者様ご本人は腰が痛いと感じておられることが多いため、初期の問診や検査では見落とされがちな部分です。
大殿筋由来の腰痛の特徴
このタイプの痛みは、座位からの立ち上がり動作や、長時間の立位保持で痛みが増す傾向にあります。
痛みの部位としては、腰の右か左に痛みを訴えることが多く、大腿部まで痛みを訴えるケースもあります。
患者様の中には「お尻の奥が痛い」「お尻の真ん中が固まっている感じがする」といった表現をされる方もいます。
鑑別は触診で可能
この症状の鑑別は、触診により比較的簡単に見分けることが可能です。大殿筋の上後腸骨棘を丁寧に触察すると、明らかな圧痛や硬結、トリガーポイントが確認できる場合が多く、そこを押すことで「そこそこ!その痛み!」と患者様が反応されることがよくあります。
治療はシンプルかつ効果的
大殿筋由来の腰痛(殿部痛)は、適切にトリガーポイントを捉えた鍼治療により、高確率で即時的な改善が見込めます。特に慢性化していない初期の症例であれば、1回〜3回程度の施術で劇的に改善することも珍しくありません。
慢性化してしまっているケースでは、大殿筋だけでなく他の筋群との連動的な硬直が見られることがあるため、少し時間はかかりますが、それでも比較的早期の回復が期待できます。
腰痛、殿部痛も基本的には簡単に改善していきます。
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