エコー導入後、炎症の可能性がある症状を除いて筋膜の癒着を主に観察しています。
しかし、観察していると慢性痛では微小血管が増生されていることが多いことわかります。
血管新生(微小血管増生)とは:組織が損傷された場合、組織を修復するために修復のための細胞が血液に乗って運ばれてきます。より患部に修復細胞が運ばれるように血管を増やすこと。
そのため、筋膜の癒着だけではなく、微小血管の増生の有無も毎回確認する必要があると考えています。
もちろん微小血管の増生が確認できても、痛みと無関係の場合もあります。
例えば、膝の痛みで来院された患者様がサッカー部だとしたら前脛骨筋に微小血管の増生がみられることがあります。
サッカーのボールを蹴る動きは前脛骨筋に大きな負荷がかかります。蹴る動きを何度も何度も繰り返せば組織損傷も繰り返しますので血管新生が起こるのです。
ですので、筋膜の癒着が原因なのか、血管の増生が痛みに関わっているのかを見極める必要があります。
●目立った癒着はない
●強い癒着がある
●炎症が確認できる
●血管の増生が確認できる
●靱帯や腱のフィブリラパターン消失
●血腫がある
●背景に器質的病変がある
などなど、原因の見極め・正確な治療計画を立てるためには様々な角度から症状を見極める必要があります。
エコー導入後、多くのことがわかってきました。
微小血管の増生も今後のテーマにしていこうと思います。
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